浮気と法律の関係と慰謝料を請求する時の3つのポイント

愛を誓ったパートナーに浮気という裏切りを受けたら、さぞかし怒りを覚えることでしょう。怒りを覚えたら、憎きパートナーに報いを受けさせたい、けじめをつけさせたいと考えるはずです。そうなると、多くの人は、まずは法律に頼ってパートナーをさばきたいと思うことでしょう。

本記事では、そもそも浮気を法律でさばけるのかといった所から、実際に慰謝料等を請求するための3つのポイントを解説していきます。

浮気は法律で裁けるものなの?

パートナーをいざ訴えてやろうと思っても、果たして浮気を法律で裁けるものなのでしょうか。現状、浮気をされて直ちに法律でさばくことは残念ながらできません。ただし、不貞行為(肉体関係)が介在する場合には、法律でさばける可能性が高いです。

不貞行為はどのような条件で該当するのでしょうか。考えられるケース毎に該当可能性をみていきましょう。 

既婚者の場合は不貞行為に当たる可能性が高い

不貞行為とは、「配偶者のあるものが、自由な意志にもとづいて、配偶者以外のものと性的関係を結ぶ事」と定義されています。そのため、パートナと婚姻関係にある場合、つまりパートナーが既婚者である場合は、肉体関係を持つことが不貞行為に該当する可能性が高いと言えます。

彼氏・彼女の場合は不貞行為には当たらない可能性が高い

一方、パートナーが婚姻関係にない場合、つまり彼氏彼女の場合はどうなるのでしょうか。この場合、不貞行為に該当する可能性は極めて低くなります。
※ここで言う、婚姻関係には結婚の単なる口約束は含まれません。

場合によっては法律で解決できる事もある

以上をまとめると、浮気を法律で解決できるかどうかについては、ケースバイケースとなり、主に上述した2点、

  • パートナーと婚姻関係にある
  • 不貞行為がある

がポイントとなります。上記2点を基準にして、法律に訴えるのか、別の方法を検討するのか的確な判断をするように心がけましょう!

浮気は不倫とは違うものなのか?法律ではどうなの?

ところで、TV等のメディアでは、「浮気」や「不倫」という言葉を両方目にすると思いますが、両者に違いはあるのでしょうか。また、法律上では扱いに差はあるのでしょうか。違いをみてきましょう。

法律関係なく浮気も不倫も同じ!言い方が違うだけ

実は、「浮気」も「不倫」も表現が違うだけで定義に違いはありません。また、法律上も扱いに違いはありません。そのため、これらの違いについては、さほど気に留める必要はないように思います。

しかしながら、法律上では差異がないとはいえ、世間一般には認識に多少の差異があるようです。世間一般における認識の違いをみてきましょう。

浮気はちょっとした火遊びみたいなもの

「浮気」と「不倫」は線引きが中々難しいもので、解釈の違いには多少の個人差があるようです。しかしながら、世間に多い「浮気」の解釈をみていきますと、浮気は「既婚者か未婚者かを問わずにパートナー以外の者と男女の仲になること」であったり、「期間でいうと、割と短期間で一時的に男女の仲になること」といった解釈が一般的であるようです。

不倫は家庭を壊してしまう可能性がある危険な問題

一方、不倫について、世間の解釈をみていきますと、不倫は「未婚者ではなく既婚者が婚姻関係にある者以外の者と男女の仲になること」であったり、「期間で言うと割と長期間にわたって継続的に男女の仲になること」という解釈が一般的であるようです。

ただし、これらは、あくまで世間一般における認識であり、法律上では、どちらの定義も、そもそも存在しないということを頭に入れておきましょう。

浮気相手に慰謝料を請求する時の3つのチェックポイント

さて、浮気は、あなたのパートナーだけでなく、その浮気相手がいて成立するものですよね。そうなると、当然浮気相手にも、代償として慰謝料を請求したいことだと思います。また、パートナーとは別れたくないから、その浮気相手だけにでも、慰謝料を請求したいなどの事情もあるでしょう。ここでは、浮気相手に慰謝料を請求する際のポイントを解説いたします。

① 法律では浮気又は不倫相手に過失があるかどうか

浮気相手に慰謝料を請求する際のポイントの一つに「浮気相手に過失があるかどうか」があげられます。そのため、浮気相手に過失がないと、客観的に認められる場合には、浮気相手に慰謝料を請求することは難しくなるでしょう。

それでは、どういったケースでなら過失が認められるのでしょうか。

② 法律では既婚者だと知っていた場合は過失がある

法律上では、相手が婚姻関係を有しているということを知っていた場合、つまり既婚者だと知っていた場合は、過失があると認められるとされています。ちなみに、過失とは法律上「一定の事実を知ることができた筈なのに、不注意で認識しないこと」と定義されております。そのため、知らなかったでは済まされず、相手から偽られていたという訳でもない限り、その人の落ち度として過失となる可能性が高いと思われます。

③ 妻である自分の権利の侵害を受けた事が証明できるかどうか

そして、「妻である自分の権利が侵害を受けているかどうか」もまた、ポイントの一つとなります。妻である自分の権利とは具体的には、「夫婦円満の穏やかな生活を送る権利」などがあげられます。夫婦円満の穏やかな生活を侵害するものとして主張できるものには、先にも説明した不貞行為の存在がやはり有力であると考えられます。

ただし、浮気開始以前からあなたと夫との夫婦関係が破綻していたと考えられる場合は、不貞行為を指摘したとしても、当然ながら権利侵害を主張することは難しくなるでしょう。夫婦関係の破綻とは、わかりやすいものだと「別居中である」などが該当します。

浮気相手から確実に慰謝料を請求するには?

さて、浮気相手から慰謝料を請求するためのポイントをみてきましたが、いくらポイントを押さえていても、当然ながら、必ず裁判で勝ち慰謝料を請求できるという保証はありません。ポイントを満たすにも、更に細かい条件があったりとか、ポイントを裏付ける十分な証拠が必要となるからです。

浮気相手から慰謝料を請求できる可能性を上げて、確実な勝利に近づけるためにはどうしたらよいかをみていきましょう。

確実に不倫や浮気をしている事を証明する証拠が必要

浮気相手から慰謝料を確実に請求したいと思ったら、当たり前と思われるかもしれませんが、先にも述べた通り、不貞行為の存在を確実に証明するための証拠が必要となります。例えば、単なるツーショット写真を証拠として押さえても不貞行為の裏付けとしては不十分であるため、慰謝料を請求できる可能性は低くなるでしょう。

確実な請求のために有効と考えられる証拠としては下記が推奨されると思われます。

  • 不貞行為に結び付けられる写真または動画
  • ラブホテルの領収書
  • 不貞行為に結び付けられるボイスレコード
  • 不貞行為の事実を仄めかすメールの履歴

浮気していた時期が3年以上経過していると時効になるので注意

それから、確実に慰謝料を請求したいと思うあなたが知っておかなければならない知識として「浮気をしていた時期が3年以上経過していると時効となり、慰謝料を請求できなくなる」というものがあります。

そのため、絶対に慰謝料をとりたいと思うのであれば、3年という数字を頭に刻んでおきましょう。中には、どうしても3年という数字を短く感じて不安に押しつぶされそうという方もいると思いますが、実は時効をにリセットする裏ワザもあります。それについてはここでは割愛しますが、是非ご自身で調査の上、万全を期しましょう!

【まとめ】浮気を法律でさばくのは難しいが解決できない事はない!

【まとめ】浮気を法律でさばくのは難しいが解決できない事はない!

いかがでしたでしょうか。浮気と一口に言っても様々なケースがあり、ケースによっては浮気を法律でさばくのが難しかったり、可能であったりするということは、ご理解いただけたかと思います。

改めて、法律でさばくための大前提となるポイントは、「パートナーと婚姻関係にあるか」と「浮気相手との間に肉体関係があるか」であるということを再認識しておきましょう。

そして、もし今あなたがパートナーに少しでも疑いを持っているのであれば、まずは証拠固めに徹し、場合によっては専門家にも相談するのが、ベストでしょう!

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